吉田病院 リハビリです。
作業療法士の大野です。
回復期病棟の担当をして早4年になりますが、病棟ではしばしば患者様から自助具の作製や、福祉用具の相談を受けることがあります。
つい先日も左上肢が不自由な患者様から
「車椅子のアームレスト下に親指がひっかかって困るんです!」
と言われ、何かいい対策はないですか?という相談を受けました。
患者様もご自身で対策品を探しておられ業者にも問い合わせたそうですが、「既製品では対応できるものはありません💦」という回答だったそうです。
業者でも対応できるものがない...。俄然やる気がみなぎってきました!
私としましては「無いものは作ればいい」という精神でやっておりますので、すぐに作製に移りました。
先ずは素材の選定。
あまりお金をかけずに壊れにくい材料…。
きっと作業療法士あるあるだと思うのですが、やっぱりファイルの表紙です。
やや硬めで割れにくいものが余っていましたので採用しました。あとはサイズと加工ですが、フレームに沿って型取りをしてカット。
接着剤や両面テープなどを使用せずに作りたかったので車いすのパイプに巻き付けるように爪を付けてヒートガンで加工し着脱も簡単に行えるようにしました。
素材で皮膚を傷つけないよう切り口もヒートガンで温め、丸みをつけております。
そして、完成!
使用した患者様からも「もう親指が引っかかることはなくなりました!」と喜びの声を頂いております。
無いものを作るときはいつもワクワクします!
そしてうまくできたときは本当に嬉しいものです!
時には失敗もしますが、これからも、早い、安い、使いやすい、そして安全であることをモットーに患者様の生活に寄り添ったものを作っていきたいと思います。